森を育てるために行う作業です。
植林をする前に、苗木の生育環境を整える必要があります。雑草や灌木などの障害物などを取り除き、植え付けを行うための棚を作成するのが「地拵え(じごしらえ)」です。
地拵えを終えた山の斜面に苗木を植えます。植林を行う時期は春や秋に計画的に行います。植え付けのための穴を掘って、丁寧に1本ずつ植林します。植え付け後は踏み固めます。
植栽から数年間は、幼木が小さいために下草の背丈が高くなると、日光が十分に当たりません。
下刈りとは苗木の生育環境を保全するために、雑草や雑木を除去する作業です。下草の成長が著しい時季に下草を刈り幼木に十分日が当たるように手入れします。
生育の悪い木や曲がって育ってしまった不要な幼木は、苗木の成長を妨げます。そのためこれらを取り除き森としての整備をするのが除伐です。
日の当たらない枝枯れ枝となり落下し、枯れ枝が残りやすい木はその節が残り、木材としての価値が下がります。木材としての価値を高めるために枝打ちし、余分な枝や枯れた枝を一本一本伐って落とします。木材としての価値を高めるだけでなく病害虫の予防にもつながるので大切な作業です。
木の密度が高くなると、お互いに枝葉を広げる事が出来なくなり、成長が阻害され環境が悪化します。そこで、成長の遅い劣勢木やねじれ・まがりのある木を中心に間引きし、木にとって成長しやすい環境を整えます。山から搬出できる材は、間伐材として利用が可能ですが、急傾斜地など搬出が難しい場所では切り捨て間伐を行い、山の涵養や地表面が流れるのを防ぐ役割も果たしています。